01 悩んでないで始めましょう!

【第1回】悩んでないで始めましょう!

いよいよ就職活動も始まりました。
IT業界やSE業界を志望しているものの、プログラミング経験がないというあなた。

Java言語は、そんなあなたの味方です!

なぜなら、

・ Windows、UNIX、Linux、Macなど、様々な環境で動作します。
・ クラスライブラリの存在により、初心者でも簡単に多機能なプログラムを書くことができます。
・ 始めるのにお金はかかりません。無料です。

Javaプログラミングを始めるために必要なJDK(Java Development Kit)のインストールについては、
「第0回 Javaをインストールしよう!」をご覧下さい。
インストールが済んだら、早速プログラミングを始めましょう!Javaプログラミングは大きく分けて、3つの手順が必要です。

1.ソースファイル作成
2.コンパイル
3.実行

ここではプログラム入門の王道である、「HelloWorld」プログラムを使って、この3つの手順を押さえましょう。

1.ソースファイル作成

ここではプログラムの大元となる「ソースファイル」というものを作成します。
さっそくWindowsに標準でついているメモ帳で以下のファイルを作ってみましょう。

メモ帳はスタートメニュー→すべてのプログラム→アクセサリ→メモ帳で起動します。

ファイル名:HelloWorld.java

public class HelloWorld
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println("Hello Java World !");
    }
}

ファイルが作成できたら、Cドライブの直下に「WORK」という名前のフォルダを作成し、その中にHelloWorld.javaを保存しましょう。やり方は、以下のとおりです。

①スタートメニューからマイコンピュータを選択し、Cドライブに移動する。
②右クリックを押して出てきたメニューの「新規作成(W)→フォルダ(F)」を選択する。
(「WORK」フォルダが存在する場合には、別の名前のフォルダを作り、今後の説明を読み替えてください。)

③メモ帳でファイルを保存するときは、ファイル名を「HelloWorld.java」(拡張子を忘れないこと)
と指定し、ファイルの種類は「すべてのファイル」、文字コードはデフォルトの「ANSI」を指定する。

Cドライブ直下にWORKフォルダを作成する。

拡張子を忘れずに保存すること。ファイルの種類は「すべてのファイル」、文字コードはデフォルトの「ANSI」を指定する。
これで第1段階「ソースファイルの作成」は終了です。

★★ メモ帳でファイルを作成するときの注意 ★★

1. アルファベットの大文字・小文字の違い注意!
2. 全角・半角の違いに注意、空白文字は半角文字で入力!
3. セミコロン ; とコロン : の違いに注意。行の最後はセミコロン ; です。
4. 括弧 ( ) 、中括弧 { } 、大括弧 [ ] の違いにも注意!
5. printlnは、 すべて小文字で”println” (ピー、アール、アイ、エヌ、ティー、エル、エヌ)ですよ。
printIn(ピー、アール、アイ、エヌ、ティー、アイ、エヌ)と間違えないように注意。
6. ファイル名は「HelloWorld.java」と正しくつけてください。
ファイル名も、アルファベットの大文字・小文字を間違えるとプログラムは正しく動きません。注意してください。

2.コンパイル

ソースファイルが完成したら、次にコンパイルという作業を行います。コンパイルはいわゆる「翻訳」作業です。 人間が読み書きできるソースファイルを、コンピュータが理解できるクラスファイルに書き換えるという作業です。

コンパイルを行うには、コマンドプロンプトを使います。

スタートメニュー→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」

でコマンドプロンプトを開き、まず「cd C:\WORK」と入力しましょう。

C:\WINDOWS>cd C:\WORK
C:\WORK>

次に「dir」と入力すると、「C:\WORK」フォルダの中身のリストが表示されます。先ほど作成した「HelloWorld.java」が きちんとあるか確認しましょう。

C:\WORK>dir
 ドライブ C のボリューム ラベルがありません。
 ボリューム シリアル番号は BCD3-B291 です

 C:\WORK のディレクトリ

14/10/12  19:37    <DIR>          . 
14/10/12  19:37    <DIR>          .. 
14/10/12  19:42               141 HelloWorld.java
               1 個のファイル                 141 バイト
               2 個のディレクトリ   1,559,199,744 バイトの空き領域

C:\WORK>

ここまでOKなら、次はコンパイルです。 「javac HelloWorld.java」と入力してください。

・・・問題なくコンパイルが成功すれば、何も起こりません(^^; 何かメッセージが表示された場合は、「1.ソースファイルの作成」でHelloWorld.javaを作り間違えた可能性があります。
ファイルの内容を確かめ、間違えていたら修正&保存をし、もう一度トライしてみてください。

どうしても上手くいかないときは「うまく動かない場合のトラブルシューティング」を見てください。

さて、コンパイルが成功したら「dir」と再度コマンドプロンプトで入力してみましょう。 先ほど「dir」を実行した際にはなかった、「HelloWorld.class」というファイルがあるはずです!

C:\WORK>dir
 ドライブ C のボリューム ラベルがありません。
 ボリューム シリアル番号は BCD3-B291 です

 C:\WORK のディレクトリ

14/10/12  19:37    <DIR>          .
14/10/12  19:37    <DIR>          ..
14/10/12  19:42               141 HelloWorld.java
14/10/12  19:53               432 HelloWorld.class
               2 個のファイル                 573 バイト
               2 個のディレクトリ   1,559,134,208 バイトの空き領域

C:\WORK>

これが目的のファイル、クラスファイルになります。以上でコンパイルは終了です。

それでは、いよいよ次の章「実行」へ移りますが、コマンドプロンプトは閉じずにそのままにしておいてください。

3.実行

さて、コンパイルができたら、いよいよ皆さんが作ったプログラムをコンピュータで動かしてみます。

コンパイル作業に引き続き、コマンドプロンプトで「java HelloWorld」と入力します。

★★注意★★
「.java」や「.class」は必要ありません。また、大文字・小文字にも注意してください。

C:\WORK>java HelloWorld
Hello Java World !

C:\WORK>

おおっ!ソースファイルで書いてあった文字列が表示されましたね!これであなたの作ったJavaプログラムが実行されました!! (失敗した人は、【番外編3】うまく動かない場合のトラブルシューティングを確認してみてください。)

今回のプログラムは簡単なものでしたが、このようなプログラムへの第一歩が、日本や世界を支えるシステム創りのスタートになっているのです。

ここまでは、Java入門書なら大体同様の内容が書かれているはずです。これからプログラムを始めるのであれば、自分にとって読みやすい入門書を1冊はもっておきたいですね。
それでは、今回はここまでです。
次回は、実行してみたこのプログラムで書いたソースファイルの意味について説明を行います。

→ 次へ(第2回:Javaプログラムの基本構成を理解しよう!)