SEの仕事の流れ(後編)


【1章-2】SEの仕事の流れ(後編)

3.実装(コーディング)

設計の段階で作った設計図を元に
プログラムを作ります。建築ならば実際の家づくりですね。
トンテンカン♪と作っていきます。

システム作りならばC言語やJavaといった、
プログラミング言語を使って、コンピュータを使ってカタカタカタ・・・とプログラムを書いていきます。

皆さんからすれば、この作業が一番大変そうに見えるかもしれませんが、
ここは先の要求分析と設計さえしっかりできていれば、それほど難しい作業ではないので、大した仕事ではないんですよ(^^;

4.試験(テスト)

建築ならば部品が欠けていないか?木材が1cm短かいなんてことはないか?
という部品レベルの試験から、できた家の壁に隙間ができていないか?など
完成品レベルの試験まで様々な試験をする過程になります。

家も建ててみたら欠陥住宅だった~なんてことにならないように
しっかりチェックしていきます。

システム開発でも、同じように

  • ・部品の検査
  • ・部品と部品のつながり方
  • ・作り上げたシステム全体の動き

と視点のレベルを変えてチェックしていきます。

もう少し具体的に言えば、設計や要求分析に使った書類を再確認して、
ミスや漏れがないか調べたりします。
もしここで間違いが見つかってしまったら、要求分析、設計、実装の
どこに原因があったかを調査して修正をしていきます。

5.納入(リリース)

さぁ、完成したシステムをお客様に使い始めてもらう瞬間です。
SEとしては最も満足感を味わえる時でもあり、
プレッシャーを感じる時でもあります。(^^;

実際にお客様の所へシステムを持っていき、
システムの使い方や特徴を説明し、使い始めてもらいます。
このときに"1.要求分析"工程で行った見積もりに応じて、代金をいただきます。
#実際にお金を頂く過程はもっと複雑ですけどね。

しかし、SEにとって本当に嬉しいのはお金よりも
「便利になったよ!」、「お願いして良かったよ。」
というお客様からの感謝の言葉でしょう。

この時の充実感は本当に表現できないものがあります。
システムを注文したお客様だけでなく、
それを使う人たちのことも考えれば沢山の人に役立つ、
ものづくりをしたことになりますからね。

これがSEのやりがいにつながるのです。
#一応、補足しますがビジネスですから、お金も嬉しいんですよ!?(^^;

まとめ

さて、SEの仕事のイメージが湧いてきましたか?
SEはコンピュータに向かうだけの仕事ではありません。
お客様あるいはシステムを使う人たちという「人」を相手にした仕事なのです。

【コラム】~SEとプログラマの違い~)

SEと同様にプログラマという名前も聞いたことがあると思います。
どちらもシステムの開発に関わる仕事です。
では、SEとプログラマの違いは何なのでしょうか?

一言で言えば、プログラマとは「実装のスペシャリスト」です。
SEの設計を元にプログラムを作る専門家になります。
建築に置き換えれば、設計士の設計図を元に家を作る大工職人です。

SEが作った設計図には、普通細かい実装方法などは書いてありません。
例えば、どのようなプログラムがより速く動くのか、
といったことは設計ではあまり意識しません。
プログラマはこのような細かい部分を考え、 プログラムを書いていく仕事なのです。

このように書くとSEとプログラマは全然別の仕事に思えるかもしれません。
しかし、優れたSEにはプログラマの知識が必要不可欠なのです。
SEがプログラマの知識を持っていないと、プログラマに明確な指示もできませんよね?
例えばシステムが問題を起こしたときに
「プログラムのこの辺がおかしいのでは?」
と指摘くらいできないと困るわけです。

プログラマとお客様の両方を理解し、最高のものづくりを進めていく。
これが真のSEの姿といえるでしょう。