04 プログラムの3大要素を知り、その要素の1つである出力を扱ってみる

【第4回】プログラムの3大要素を知り、その要素の1つである出力を扱ってみる

こんにちは、Java講座もいよいよ4回目となりました。
さて、ここまで講座を読んで、プログラムを書いて、
動作させるまでの流れは理解できたと思います。
そこで、いよいよ今回からは、
プログラムの中身について、勉強を進めていくことにしましょう。

前提:第2、3回の講義を理解し、「Hello World」プログラムを実行できること

この講座を読んでいるみなさんは、 最終的にはプログラマを経て、エンジニアを目指すと思いますが、 今回はシステムを作るうえで、最も基本的なポイントである、 「入力~処理~出力」を押さえます。
ただし、ちょっと話が難しくなってしまいますので、数回に分けて説明します。

まずはおなじみの「HelloWorld」プログラムを見てみましょう。

public class HelloWorld
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println("Hello Java World");  
    }
}

このプログラムを動作させると、画面に

Hello Java World

と表示されるのでしたね。では、別の言葉を表示させるにはどうすればいいのでしょう。
ためしに、ソースコード中の“Hello Java World”“Java講座へようこそ!”に変えて
コンパイル、実行をしてみましょう。

public class HelloWorld
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println("Java講座へようこそ!");  
    }  
}
C:\WORK>javac HelloWorld.java

C:\WORK>java HelloWorld
Java講座へようこそ!

C:\WORK>

はい、見事に表示される文字が変わりましたね(日本語でもOK)。
どうやら、

System.out.println(“”);

というおまじないを使えば、””の中の文字を画面に出してくれるようです。
さて、ここでプログラム全般についてお話しましょう。

世の中に存在するプログラムは全て、
なんらかのデータの入力を受け、そのデータを処理し、結果を出力します。
例えば、Windowsに付属の電卓では、

  • 入力:ユーザから数値、演算の種類の入力を受け付ける。
  • 処理:計算を行う。
  • 出力:計算結果を表示する。

という流れでできています。
TVゲームでも

  • 入力:十字キーの入力を受け取る。
  • 処理:押されている方向にキャラクタを動かす。
  • 出力:画面にキャラクタを表示する。

となりますね。

入力はユーザがキーボードやマウスから行う場合もあれば、
他のプログラムであったり、ファイルであったりすることもあります。

出力先もディスプレイだけでなく、ファイルやデータベースということもありますね。
※データベースとは、簡単に言うと「多くの情報を蓄積して利用するための仕組み」です。
ipodであれば、イヤホンも出力先の一つです。

そうそう、私たちが普段たいへんお世話になっているサーチエンジン(YAHOO!やGoogle)も

  • 入力:ブラウザからキーワードを入力する。
  • 処理:入力されたキーワードと関連するURLをデータベースから検索する。
  • 出力:結果をブラウザに表示する。

※ブラウザとはWebページを閲覧するためのアプリケーションです。Internet Exploreなどが
ブラウザに当たります。

という流れですね。
(もっと細かくみれば、ブラウザとデータベース間で入力、処理、出力が行われています)

今回のような小さなプログラムも、はてはe-Businessを支える巨大なプログラムも
この入力~処理~出力という流れは変わりません。

巨大なプログラムも、小さな入力~処理~出力の組み合わせで作れるのです。
将来SEになれば、巨大で複雑なプログラムを作ることになりますが、
そんなときこそ、この基本に立ち返って頭を整理するとすっきりします。

もう皆さんお分かりだと思いますが、今回、おまじないとしてでてきた文である
System.out.println(“Hello Java World”);
は、3大要素である「出力」の一つだったわけです。

~まとめ~
1.System.out.println(“”)の””の中身を変更してみる(実行結果が変わる!)
2.プログラムの3大要素として、入力~処理~出力があることを学ぶ

3.Hello Worldプログラムで使われたおまじないは、出力の1つであることを知る

今回の講座を読んでみて、「じゃあ、入力や処理って一体どうやるの?」と
疑問に思われた方もいることでしょう。
それについては、実際に使用する時にじっくりと勉強することにします。
(特別にヒントを。”System.out”で出力を行うのであれば、”System.in”があっても良いのでは?)

次回は「HalloWorld」の最終回(Java講座はまだまだ続きます)。
いよいよプログラミングらしくなっていきますのでお楽しみに。

→ 次へ(第5回:違う方法で“Hello Java World !”って表示させよう!)